患者さんのお口全体を見て治療する「豊五歯科医院 柏原智章院長」

2018/12/18
インタビュー

王子駅よりバスで6分の団地内に位置する「豊五歯科医院」は、白を基調とした落ち着きのある雰囲気と、歯医者でありながらスロープや手すりが設けられているという優しさから大人気の歯科医院である。

院長の柏原智章先生は、咬み合わせ認定医の肩書を持ち、口全体に着目した治療プランを立てることを心掛けているという。また衛生士や技工士といったスタッフ全員のつながりが強く、一体感のある治療をしてくれる。

今回は柏原院長に医師としての思いや、今までの経験などを丁寧に語っていただいたので余すことなく紹介していきたい。

親戚の背中を見て、歯科医師の道へ


Q1,医師を目指すようになったきっかけについてお聞かせください。

高校時代までは歯科医師ではなく医師を志望していました。これといったきっかけはありませんでしたが、祖父、二人の叔父が皆歯科医であり、叔母も歯科衛生士で、自分も幼少の頃からクリニックに出入りし、祖父や叔父の治療している様子や、患者さんと話している様子や感謝されている姿、休日も医療雑誌や書籍などで勉強している様子を見て、同じように生きたいと感じ自然と同じ医療人としての道を志すようになりました。

歯科医になりたいと言わなかったのは、まだ子供だったので皆と同じは恥ずかしかったのかもしれません(笑)。大学受験で1浪したこと、祖父のクリニックの後継ぎがいない事などを考え歯科に方向転換しましたが、現在は歯科でよかった、天職だと思っています。

Q2,歯科という医療分野に興味を持った理由についてお聞かせください。

上記の通り親族に歯科医療従事者が多かったのが第一の理由です。幼少の頃は、人の命に直接的に関わる医師に対し歯科医師は地味な印象を持っていましたが、祖父や叔父が患者さんに感謝されている姿を見たり、友人の、『歯が痛いけど歯医者が怖いから行きたくない』という話を聞いたりして、なら自分が怖くない治療を自分の周りの人にできたらいいな、などと感じるようになりました。

また、自分は美味しいものを食べることがとても好きで、調理師免許も取得しているほどなので、不便のない食事に欠かせない歯科の仕事に惹かれた側面もあります。

歯の大切さをもっと知ってもらいたい

Q3,歯科医になって実際に患者様と向き合ってみて初めて気づいたことがあればお聞かせください。

当然といえばそうなのでしょうが、患者さんにより、お口や歯の健康に対する関心や知識の度合いが大変大きく異なるということです。残念ながら我が国におけるお口の健康に対する意識は欧米諸国と比べて低いのが現状である、と学生時代に教わったことを医療の現場で実感することが多くありました。歯科医師の立場からすると、自らの歯で何不自由なくお食事を楽しめることの大切さを、もっと普及させていきたいと感じました。

インターネットの普及している現代ですから、ネット検索すれば様々な情報が出てきますが、正しいものもあれば、ちょっと違うな、というものもあります。やはり歯科医が来院された患者さんに直接お話をして、歯がなくなって思うように食事ができなくならないうちに歯の大切さを解ってもらう、ということは治療と同じくらい大事なことだと感じます。

Q4,柏原様自身、これまでどのような医師を目標に歩んで来られましたか?その過程での意識の変化についても教えてください。

一言でいうと『患者さん中心の医療のできる歯科医師』です。

あまりに抽象的なので補足すると、研修医時代からの5年ほどは、様々な口腔状況の患者さんの、様々な要望に応じていけるように、ベーシックな治療から、審美歯科、矯正、インプラントなど高度先進医療まで様々な分野の文献を読んだり、講習会や実習に参加してできるだけ多くの治療オプションを身につけてきました。ただ、こちらが専門家として多くの選択肢を身につけても、専門的な知識のない患者さんの立場からしたら、どのような選択をしていくべきなのか判断するのは大変難しいことなのだということにも気づました。

そこで、ここ何年かは患者さんに歯科の知識や関心を持っていただいたり、選択肢えらびのお手伝いができるように、患者さんへの説明の時間をより長く確保したり、説明ツールの作成、導入なども進めるようにしています。

プロフェッショナルとしての意識を持つこと

Q5,柏原様にとって恩師がいらっしゃれば、その方との出会いや、その方との関わりの中での意識の変化などについて教えてください。

研修医として入局した埼玉県央病院の、当時医局長だった伏見学先生です。当初はとにかく恐れの感情ばかりで(笑)。診療するチェアを遠いところにしたり、何か質問があって、医局の先生のデスクに行く際は足が震えたりしていました。

ですがお世話になった中で、歯の1本1本を治療するのではなくお口の中全体(1口腔単位)を診て治療計画を立てること、また、時間や費用をかけてでも丁寧な処置を理想的な材料を用いて行うことで予知性の高い治療ができ、その方が患者さんのためになり信頼関係もしっかり築けること、を学ばせて頂きました。

先生のおかげで、プロフェッショナルとしての意識を持つこと、患者さんはもちろん同業者にも恥ずかしくない仕事をすることを意識するようになりました。

患者さんの生活の質の向上に貢献する


Q6,歯科領域の医療の課題は何であるとお考えですか?また、その中でどのような歯科医の存在が必要ですか?

先ほどと重複してしまいますが、患者さんの歯に対する意識を高めることが、私たち歯科医の課題であり使命だと思います。虫歯も歯周病も生活習慣病の側面が強いので、お口の治療には患者さんのご協力が欠かせません。

治療のスキルが高く、様々な局面に対応できるよう治療オプションを多く持つことは当然として、歯がそろっていて何でも咬め、楽しくお食事をすることができるのは当たり前ではないこと、治療より更に予防が大切なこと(失くしてはじめて大切さに気づいた、では遅いので)を患者さんに伝えていけるような、コミュニケーションスキルや温かみのある歯科医師が今後必要であろうと考えています。

Q7,今後、歯科医療はどのような展開を迎えていくとお考えですか?また、そうした中で歯科医が医師として活躍していくために必要なことは何だと思いますか?

歯をもたせる治療も進歩を続けていますが今後高齢化、長寿化が進むことから、永く生きることによりそれだけお食事に不便を感じる方が多くなったり、飲み込みの機能が落ちる方もますます増えることでしょう。歯科は、直接の命のやりとりはほとんどありませんが生活の質に深く関わる医療ですので重要度は増して行くと考えます。

そんな中我々歯科医師は、痛いむし歯を治す、というだけでなく歯を支える骨、歯肉、かみ合わせ、顎を動かす筋肉や関節まで含めて診察し、患者さんの生活の質の向上に貢献していくことが求められてきていると思います。

誰にでも対等に接して、良い面に注目する


Q8,医師として喜びや、やり甲斐を感じた瞬間はどんな時ですか?

ひとつは、患者さんが『変わった』と感じられた時です。今まで通院を嫌がってばかりいた患者さんが、『実はここも気になっていたし治したい』などと言ってくださったり、帰りに目を合わせて挨拶してくださるようになると、とても嬉しく感じます。実際クリニックに通院して下さっている患者さんは多くの方が当初よりもお口の健康を意識して下さるように変化していて、スタッフもそれがモチベーションになっているようです。

もうひとつ本当に感謝を忘れてはならないと思うのは、勤務医時代の患者さんが1時間以上かけて通院して下さる方が多くいらっしゃる事で、自分のいる意味が見出せたような気さえしています。

Q9,医師としてお仕事をされている中で、心に留めていらっしゃる言葉があればお聞かせください。また、それはなぜかについてもお聞かせいただけると幸いです。

格言などではありませんが、『人にレッテルを貼らない』ことを心に留めるようにしています。

この人はこういう人、と決めつけてしまえば、その相手との信頼関係はそれ以上になることはない気がするので、患者さんに対してはもちろん院内のスタッフも、院外のビジネスパートナー達や出入りの業者さん達に対しても常にニュートラルな立場で接するよう心がけています。そうしていることで人の新たないい面や、変化、成長に気づきやすく居ることができると思います。

「理想をブレずに追い続ける」


Q10,今後医師としてどう歩んで行きたいとお考えですか?

学会や講習会に積極的に参加し医療雑誌や論文を読み常に勉強を続けること、またインプットだけで終わらず、患者さんに新しい知識、技術を還元したり、自分の実践をケースプレゼンテーションしたり後輩達に指導したりしてアウトプットも同時にしていくこと、これにより自分を常にアップデートし続けて行きたいです。目指すのは生涯プロフェッショナルであり続ける事です。

Q11,医師として大切なことはなんだとお考えですか?

「理想をブレずに追い続ける事」ではないでしょうか。

自分なりには、患者さんの悩み、痛みをよく診て聞いて理解する事と、そのうえで自分が同じ立場だったら受けたい治療、大切な家族や友人に受けてもらいたい治療、を全員に行う事が医師として理想の姿だと思っています。なのでその理想に近づけるよう自分をアップデートし続けていきますし、患者さんにもお口の大事さを伝え続けていきたいです。
 

インターネット×医療について


Q12,インターネット上には今も間違った医学的な情報が飛び交っていますが、柏原様は医療メディアの現状についてどのようなご意見をお持ちですか?

時代が時代なのでインターネットは誰もが避けて通れませんが、ネットにある情報は、全てが受け取り手のために作られた情報では無い、ということは意識すべきだと思います。患者さんのため、よりも宣伝や集客のため、にネットが利用されている事も多いと感じます。

また、医学の世界は、まだまだ結論が出ていない、わかっていないことがたくさんあるので、歯科医により正反対の意見が言われる事も多分にあるので、ひとつの情報に惑わされず、ニュートラルに色々見るのがいいかなと思っています。

Q13,モノの.storeは、症状や病気で悩んでいるユーザーに対して、市販薬の正しい選び方を提供することで見た人の生活を豊かにすることをビジョンとしております。モノの.storeをご覧頂いた感想や思った点を教えてください。

市販薬の、メディアによる広告は、売り手が発信する以上有利な情報が多く、不利な情報は目立たないようにされがちなので、専門家が客観的に監修しているというのは嬉しいな、と自分が消費側の立場としてシンプルに感じました。

豊五歯科医院の魅力とは


Q14,柏原様の病院のアピールポイントは何ですか?

繰り返しになってしまうかもしれませんが、患者さんのお口の健康の意識を高めて頂き、これからの長い人生で生活の質を落とさずにお食事や会話を楽しめるようにしていくところが私の目指すところで、クリニックのコンセプトも同様です。

1本1本の歯を相手にするのではなく、患者さんそれぞれのお口の全体を見て、それぞれのご要望、どうしたいか、どうなりたいかをよくお伺いし、長い目で見たご相談ができます。患者さんと一緒に考えて歩んでいけるクリニックです。

編集後記

院長の「人にレッテルを貼らない」という信念の通り、インタビュー中にも院長の人の好さが垣間見えた。ひとつひとつの質問に丁寧にお答えいただき、また聞いていると納得してしまう内容のお話をたくさんしていただいた。

患者さんだけでなく、スタッフのことも真摯に考えている院長がいる豊五歯科医院では、きっと笑顔になれるだろうと強く感じ、筆者も行ってみたくなった。

この度はインタビューをお受けいただきありがとうございました。

kanpopo

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